半年分・約600件の議事録を、ふりかえりに使えるダイジェストに畳む
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AI議事録サービスを入れると、議事録は必ず残ります。ただし残っているだけでは読み返されません。この事例は、溜まった議事録を「振り返りと意思決定に使える形」に畳み直した話です。
課題
半年で約600件の議事録が溜まりました。1件ずつは正確です。しかし、この状態でできることはほとんどありません。
- 「上半期、何に時間を使ったのか」が分からない
- 「この定例は続ける意味があるのか」を判断する材料がない
- アクションアイテムが議事録の中に散っていて、やり残しが見えない
読み返すには量が多すぎ、要約を頼むと粒度が粗くなりすぎる。600件を1枚に縮めても意味がなく、600件のまま置いても意味がないという状態でした。
やったこと
2段階に分けました。「1件ずつ短くする」ことと「会議の単位で数える」ことは、別の作業だと切り分けたのがポイントです。
1. 議事録ダイジェスト(1件1行に畳む)
議事録1件を1行にして、次の列を持つ表にしました。
| 列 | 中身 |
|---|---|
| 日付/月 | 並べ替えと月別集計のため |
| カテゴリ | 事業・領域で分類 |
| 会議名 | あとで会議単位に集計するためのキー |
| 要点 | 議事録から抜いた要点 |
| アクションアイテム | その会議で決まった宿題 |
| 要点数 | 密度が分かる。中身が薄い会議を見つけやすい |
| ふりかえり(記入) | 空欄。人が書く欄 |
2. 会議の棚卸し(会議の単位で数える)
会議名でまとめ直して、約195種類の会議それぞれについて「開催回数」と「1〜7月の月別回数」を並べました。最後の列は「この会議は続けるか(記入)」で、これも空欄です。
この表を見ると、判断の材料が一目で出てきます。
- 回数が多い会議 … 時間の使い方として妥当か
- 途中で止まっている会議 … 自然消滅していないか、止めた理由が残っているか
- 1〜2回で終わっている会議 … 単発の相談が定例の形で残っていないか
3. 「記入」欄は、AIに埋めさせない
この仕組みで意図的にやったのが、空欄を残すことです。要点の抽出・分類・集計はAIが担いますが、「良かったこと」「うまくいかなかったこと」「この会議を続けるか」は空欄のままにしてあります。
ここを埋めさせると、もっともらしい文章が入って、読み返す動機が消えます。判断の欄が空いているからこそ、人が向き合う場所が分かるという設計です。
成果
- 会議の棚卸しができるようになった。感覚ではなく回数で議論できます
- ふりかえりの入口が用意された状態になった。白紙から書き始める必要がありません
- アクションアイテムが一覧で追える。議事録の本文を開かずに、やり残しを拾えます
横に展開するときのポイント
- 「要約」と「集計」を分けて頼む。まとめて頼むと、どちらも中途半端になります
- 集計のキーになる列を最初に決める。会議名・案件名・担当者名など、あとから数えたい単位を決めてから畳みます
- 判断の欄はAIに埋めさせない。埋まっている表は読まれません
- 件数そのものを指標として出す。「要点数」「開催回数」のような単純な数が、いちばん議論を動かします